放射性同位体原子の陽子の数は元素ごとに決まっています。しかし,中性子の数は,同じ元素でも違っているものがあります。陽子の数が同じで中性子の数が違う原子を同位体と呼びます。例えば,原子番号が6の炭素の場合,陽子の数は6個ですが,中性子の数が6個,7個,8個という三種類の同位体があります。通常,中性子の数は原子番号の小さい元素では陽子の数と同じか若干多い程度です。原子番号が大きくなると陽子に比べて中性子が多くなります。原子番号92番のウランでは,陽子92個に対して中性子を143個と146個持つ主要な同位体があります。同位体を表すときは,炭素の元素記号Cの左肩に陽子と中性子の合計数(質量数)を書き添えて「14C」と表記し,炭素14,あるいはカーボンフォーティーンと読みます。
天然に存在する同位体のなかには,不安定で放射線を出して安定な同位体に変わっていくものがあります。これを放射性同位体といいます。炭素の場合は,12Cと13Cが安定同位体で,14Cが放射性同位体です。14Cは,エネルギーのごく低いベータ線(電子)を放出して,14N(陽子7個,中性子7個からなる原子)に変わります。このような現象を放射壊変といいます。 放射壊変の種類には様々なものがあり,一つの同位体でも二種類以上の放射壊変をすることもあります。例えば40K[カリウムの0.0117%を占める放射性同位体:カリウムには39K(93.2581%)と41K(6.7302%)の安定同位体がある]の場合,10.7%は電子捕獲で40Arに,残りの89.3%がベータ壊変で40Caに変わります。
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