放射性同位体の半減期と年代測定法について

 放射性同位体(放射性核種)は,放射壊変によって,より安定な原子(娘核種)に変化していきます。この速度は,存在する放射性核種の数(N)に比例し,温度や圧力など外界の条件には依存しません。この関係は次のような式で表されます。

- dN / dt = λN  (λ:壊変定数)

 この式を解くと,最初にN0個あった放射性核種は下図の赤線のように減っていくことが分かります。即ち,N0個の放射性核種は一定の時間(T)が経過すると半分になり,さらに同じ長さのT時間が経過すると半分の半分(4分の1),もう一度T時間が経過すると8分の1に減少します。この半分になる時間(T)を半減期といいます。半減期は,炭素14では5730年,カリウム40では12.8億年,ウラン(238U)では44.7億年と,核種によって違っています。

 半減期(T)と壊変定数(λ)の間には,[T = 0.693 / λ]の関係があります。半減期の長い核種は地球の歴史のような何十億年という年代を測定するのに使います。一方,人類の遺跡など数万年前までの年代測定には半減期の短い放射性炭素(14C)を利用します。


放射性核種を利用した年代測定法には,次の2通りの方法があります。

(1)現在の放射性核種の数(P)を測定する方法

    P = N0exp (-λt)
    
 年代測定総合研究センターでは,この方法を14C年代測定に使っています。

(2)現在の放射性核種の数(P)と娘核種の数(D)の両方を測定する方法

    D = P {exp (λt) - 1}
    
 最初の原子の数N0がわからない放射性核種に適応できます。この方法では,娘核種と初生値を区別することが重要です。年代測定総合研究センターでは,この方法をCHIME年代測定とRb-Sr年代測定に使っています。

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