RPNとRPL
32SIIと48GXを使っていると,スタックの挙動がなんか違うということに気が付きます.
4 Level RPN
HP-35から採用されたバージョンです.32SIIのRPNはこのバージョンです.特徴は,
- スタックは,X, Y, Z, Tの4つ.
- Xのみが表示される.
- Tの内容は,POPの時にZにコピーされる.すなわち,Tはクリアーされない.
- 演算の結果はXに入る.
- 数字の入力は,ただちにXに入る.この時,自動的にスタックが上がります.
- ENTERキーを押すと,XとYに値が入る.
です.様子を図に表すと,
T | 1 | | 2 | | 3 | | 3 | | 3 |
Z | 2 | | 3 | | 4 | | 4 | | 3 |
Y | 3 | | 4 | | 5 | | 5 | | 4 |
X | 4 | | 5 | | 5 | | 6 | | 11 |
キー | | 5 | | ENTER | | 6 | | + | |
となります.重要なのは,ENTERキーにより,入力した結果がXとYに入ることです.
RPL
HP-28C/CSから採用されたものです.48はこのRPLが使われています.4 Level RPNと比較すると,
- ほぼ無限のスタック.
- 複数のスタックの同時表示(48では4つ).
- 数値を入力しても,スタックには入りません.演算子やENTERを押してはじめてスタックに入ります.
- 行列や複素数,その他いろいろなものをスタックに入れられる.
という特徴があります.スタックの挙動を図にすると,
4 | 1 | | 4 | | 2 | | 2 | | 2 |
3 | 2 | | 3 | | 3 | | 3 | | 3 |
2 | 3 | | 2 | | 4 | | 4 | | 4 |
1 | 4 | | 1 | | 5 | | 5 | | 11 |
入力フィールド | n/a | | 5 | | n/a | | 6 | | n/a |
キー | | 5 | | ENTER | | 6 | | + | |
となります.ここで,n/aは,表示されないことを意味します.
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