安定同位体質量分析計 Finnigann MAT-252
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安定同位体質量分析計 Finnigann MAT-252

安定同位体質量分析計Finnigan MAT社製・MAT252のシステムは,14C測定の補正を行うために,1993年に設置された。
このMAT252は,2種類の試料を交互にイオン源へ導入することができるディアル・インレット・システムとなっている。

イオンの検出では,炭素・窒素・酸素・硫黄の同位体組成測定用6つのファラデーカップと,水素同位体組成測定用の2つのファラデーカップを用いており,マルチ・スタティックの測定を行う。
水素同位体組成測定では,そのイオンの曲率半径が非常に小さいため,分析管の中央にあるファラデーカップを用いる。

名古屋大学年代測定総合研究センターでは,試料を質量分析計に導入するのに,精製した試料ガスを6mmのパイレックス管に封じ,質量分析計に接続してから,それをCajon Crackerを使って真空中で折ることで行う。

御経塚遺跡から出土した縄文時代後期~晩期の土器付着物の安定同位体分析
(工藤ほか,2008)

現在ではおもに,MAT252を用いて,炭素・窒素安定同位体分析を行い,古人骨の食性解析や,14C年代測定試料の海洋リザーバー効果の検討,土器付着物の起源物質の検討,樹木年輪を用いた古環境研究など,様々な研究に活用している。

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