EPMA*名古屋大学年代測定総合研究センターでは,日本電子株式会社製のJCXA-733を二台所有し,CHIME年代測定及び関連する開発研究・教育に用いています. 名古屋大学年代測定総合研究センターでは,EPMA制御ソフトウェアをすべて自作しており,さまざまな研究・教育目的に適応したり,最新のX線分光分析の研究成果を取り入れています. CHIME年代測定専用EPMA
CHIME年代測定用EPMAは,4つの波長分散型分光器を備えています.すべてPETが装着され,封入型比例計数管を用いています.各分光器は,通常のメーカー基準の調整ではなく特定の元素(U, Th, Pb等)において最適化されています(そのため,鉛用分光器ではチタンを測定することができません). 開発研究・教育用EPMA
開発研究・教育用EPMAは,3つの波長分散型分光器を備えています.分光器の一つは軽元素用で,TAP,鉛STE及びLDE1を使用することができます.残りの分光器にはPET及びLiFが装着されています. 平成24年4月から開発研究・教育用EPMAの分光器を増設する改造を行っています.分光器を5つにする予定です. PET及びLiFは,通常タイプ,改造により高波長分解能を実現したものがあります.通常タイプは,メーカーの標準的な調整により,通常の分析に使用できます.高分解能改造結晶は,CHIME用(PET)及びランタニド用(LiF)に最適化しています.通常分光結晶のPETと高分解能改造分光結晶のPETを組み合わせることにより,CHIME年代測定用EPMAよりも効率が劣るもののCHIME年代を測定することも可能になっています. 開発研究・教育用EPMAで標準物質を用いた定量分析が可能な元素は次の通りです.
*: 標準物質ブロックの交換が必要. 開発研究・教育用EPMAでは,(1)Bence-Albee法[1][2],(2)PAP法[3]及び(3)PROZA96[4]のいずれかを用いて定量分析を行えます.PAP法及びPROZA96では,M線及びβ線による蛍光励起補正を行うことができます.PAPソフトウェアには,“extreme condition”も実装されています. 標準定量分析のほか,発光スペクトルや軟エックス線を用いた研究にも使用することができます. EPMAの保守年代測定総合研究センターでは,EPMAの保守を原則内部処理しています.定期的な性能調査やオーバーホールをすべて内部で行っています. メーカーから供給された部品のみでなく,自前で調達した部品を用いています.また,一部回路は,最新のエレクトロニクス技術の進歩を取り入れたものに改造してあります. ウォーミングアップが十分行われていれば,スタビライザーを用いなくても10nAの照射電流で,3日で1%未満の変動を実現することができるようになっています. いずれのEPMAも独自開発したソフトウェアで制御しているため,マニュアルが存在しません.使用するためには,(1)JASCAL (PDP-11上で実行するEPMA制御用の言語),(2)N88-BASIC (CHIME用EPMA)及び(3)FreeBSD (開発研究・教育用EPMA)の高度な知識が要求されます.そのため,現在のところ通常の学内共同利用の形態での供用を行っていません.(年測センターでEPMA分析を行いたい方へ) 文献
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