EPMAとは?

測定原理

EPMAは,電子線を物質に照射し,その時に発生するX線の波長と強度を測定し ます(最初の図).X線の波長から,どのような元素が存在しているかがわかり, その強度から含まれている元素の量を知ることができます.

電子線は,通常1から数ミクロン程度の大きさです.人間の髪の毛は,およそ100ミクロンなので,その20分の1程度の大きさになります.

高分解能

EPMAという,電子線を用いた分析装置で測定するため,CHIME法は他の年代測 定法に比べてはるかに狭い領域を分析することができます.二つ目のずは,ジ ルコンという鉱物の年代と,CHIME法の分析領域(赤い丸),そして,SIMSや ICPMSという他の年代測定法の分析領域(黄緑の丸)を表した図です.

ジルコンは,黄色の線で囲んだ中心部分が16.9億年前に形成され,緑の線で囲 まれた部分が12.9億年前にでき,さらに,その外側の部分は2.4億年前に形成 されました.

ここで,12.9億年前に形成された部分に注目してください.この狭い領域を正 確に測定することができるのはCHIME法だけです.他の方法では,より古い部 分や若い部分もいっしょに測定することになるので,正しい年代を知ることが できません.

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